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売れるって何だ? 20210927

「今日も売れなかったなー。」

一日の終わりに、毎日そんなことを考える。

配信サイトやYouTubeで公開してる楽曲が、何かの拍子でレコード会社の関係者の耳に入り、連絡が来るのではないか?

自分が見逃しているだけで、本当は連絡が来ているんじゃないか?

毎日そんな気がして、メールやSNSの通知を時間が空くたびに確認する。

そして今日もそんな連絡や通知は一件も無い。

昨日も、その前の日も、その前の日も無かった。

いつか一日でゲームチェンジが起こるようなXデーを夢見て、毎日毎日スマホを確認する。

こんな日々がいつまで続くのだろうかと、たまに心底自分の生活が嫌になる。

そんな中、この前甲本ヒロトさんの言葉を耳にした。

甲本ヒロトさんは「夢」について、ある番組で話をしていたんだけど、ヒロトさんの夢は「バンドをする」それそのものが夢であり、10代の頃バンドを始めた瞬間、それは叶ったんだと言っていた。

毎日毎日スマホのメールボックスとにらめっこしている自分が恥ずかしくなった。

自分も初めは、ただ音楽が好きで、純粋に音楽が楽しくて続けていたはずなのに、いつしか目的が音楽を楽しむことから、音楽で金を稼ぐことに変わっていった気がする。

一番最初はドラムを初めて、一曲だけでもいいから、とにかく演奏ができるようになりたかった。

作曲を初めた頃、自分のオリジナル曲をとにかく一曲完成させたいと思っていた。

初めて一曲完成させた日、いつか自分のオリジナルアルバムを作りたいと思っていた。

そして今、ドラムに関しては大体の曲であれば練習すればそれなりに演奏できるようになっているし、オリジナル曲も数十曲は完成している。

現時点でオリジナルアルバム2枚とシングル1枚を自主制作で配信しているし、MVも数曲公開している。

ドラムスティックを初めて手に取ったあの日の自分は何て言うんだろう。

ただただ純粋に音楽を楽しみたかったあの日の自分は、今の自分を褒めてくれるだろうか。

他のミュージシャンに抱いていた憧れを、今の自分にも抱いてくれたりするのだろうか。

毎日毎日忙しなく生きて、ずっと自分と二人三脚で歩いてきたせいで、自分の成長は全く気づいてやれてなかった気がする。

一歩の歩幅が狭いせいで、移り変わる景色がスローモーションで、あまり気づいていなかったけど、立ち止まって振り返って見ると、自分は今日まで、そこそこ長い道のりを歩いていたんだと気づく。

実は俺の夢って、少しずつだけど、確実に叶っていたんだなと思う。

じゃあ売れるって何だ?

現状全く売れてなさすぎて、売れることが最終目標に思えてくるけど、仮に売れたとして、自分の人生物語はそこでエンドロールなのか?

絶対に違う。物語はその先も、命ある限り続いていくんだ。

なら売れるっていうのは、飽くまで音楽を続けるための手段なんじゃないか?

当たり前のことすぎるけど、改めてそんなことを再確認した。

視野が狭くなりすぎて、いつしか売れることは手段から目的になっていた。

自分の夢はこれからも叶い続ける。小さいことだけど確実に。

自分が夢を持ち続け、夢に向かって努力し続ける限り、きっと終わらない。

この夢を終わらせないためにも、絶対に売れてやろうとも改めて思った。

絶対売れてやる!!

ちくしょーーーー!!!


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